・誕生のきっかけ
2019年1月、15年間勤めた会社を退職し、
家業である農業を継承いたしました。
私の住む町は埼玉県の南部に位置する朝霞市。
自然と街並みが調和した、暮らしやすい街です。
私の家では、季節毎の旬の野菜を作りつつ、
冬には、朝霞の特産品である秋冬ニンジンを栽培しています。
就農当初、私は鍬の使い方も知らない状況でした。
農業の知識は完全なゼロ。
体系的に学びたいと思い、民間の農業学校に通いながら
家で野菜作りを行っていました。
2年目になると徐々に仕事にも慣れ始めると同時に、
新しいことにチャレンジしたい気持ちが生まれました。
そんなある日、地元のスーパーで他県産のニンジンが大量に販売されているのを目の当たりにします。
生産量では他県にかなわないかもしれませんが、
味や品質で負けているとは思いません。
「朝霞の特産品であるニンジンを、もっと地元の人に楽しんもらいたい」
そんな思いをきっかけに、「本格人参焼酎へべれけ」は生まれました。
・剛烈酒造さんとの出会い
ニンジンを原料にした焼酎を作りたい。
そう思ったものの、何から始めたらよいかわかりません。
酒屋さんはおろか、飲食店のアルバイト経験さえない自分には何から手を付けたらよいかわからない状態でした。
そんな中、さいたま農林振興センターの方に紹介していただいたのが
茨城県にある酒蔵、「剛烈酒造」さん。
辛口の日本酒造りを得意とする、江戸時代から続く酒蔵さんです。
さっそく剛烈さんに連絡し、相談に伺いました。
剛烈さんは丁寧に私の話を聞き、快く焼酎造りを引き受けてくださいました。また、酒類販売に必要な免許の情報や、一般的な販売ルートなど、多くのことを教えていただきました。
2020年秋のことです。
・試作品の製造
2021年、まずは焼酎の試作品作りからとりかかりました。
試作品といえども、最小ロット数は150本程度。
150本の焼酎を自分で飲むというのは現実的ではありません。
また、酒類販売免許を持っていない自分は、この焼酎を売ることもできません。
そこで試作品は私の友人・知人に声をかけ、焼酎造りの賛助会員という形でメンバーを募りました。
わずか1か月で目標の150本分のメンバーが集まり、最終的には230本の試作品製造を行いました。
地元のみなさんの期待と手ごたえを感じた試作品づくり。
3月に原料となるニンジンを剛烈酒造さんに持ち込み、
2021年10月、本格人参焼酎へべれけが誕生いたしました。
スッキリとしたクセの無い飲みやすい味はとても評判がよく、たくさんの仲間に喜んでいただけました。
この間、通信販売酒類小売業免許の取得、自己商標酒類卸売業免許
の取得等、販売に必要な体制を整え、正式販売へ向けての準備を行いました。
・名前に込めた想い
地元の人に地元で飲んでもらいたい。
地元で飲むのだから、いつもよりも1杯だけ
多く飲んでもいいじゃないか。
そんな想いを込めて「へべれけ」と名付けました。
朝霞にいるなら飲んでほしい
朝霞に来たなら飲んでほしい
朝霞の本格人参焼酎へべれけ
2022年11月より販売開始です。
ただし、お酒はほどほどに・・・
本格人参焼酎へべれけの製造
8月の真夏にニンジンの播種を行い、翌年の3月に収穫を行います。
収穫後はすぐに葉っぱと根っこの先端を切り、箱詰めして酒蔵へ持ち込みます。
その後、酒蔵にて仕込みが始まり、約半年間の熟成期間を経て瓶詰めし、出荷となります。
主原料となるニンジンは100%朝霞市産の秋冬ニンジン。
甘味を蓄えたニンジンを贅沢に使用しております。
麹には芳醇などっしりとした味が特徴の黒麹を使用し、
割水は剛烈酒造敷地内で汲み上げられる硬水を使用いたします。
蒸留工程では、減圧蒸留機を使い、
クセの無い、スッキリとした後味に仕上げております。
ロックでも、割って飲んでもおいしくいただける本格人参焼酎へべれけ。
是非ともご賞味ください。